10月22日(火) 2年生道徳「行動する建築家 坂 茂」
2年生の道徳では、「行動する建築家 坂茂(ばん しげる)」という教材で、自分たちが社会のためにできることについて考えました。
坂茂さんは、東京都出身でフランスの文化センター「ポンピドゥー・センター・メス」や大分県立美術館などを手がけ、2014年には「建築のノーベル賞」と呼ばれる「プリツカー建築賞」に輝いた建築家です。一方、1990年代から世界各地の被災地や紛争地に仮設住宅を提供する活動も続け、2019年に読売国際協力賞を受賞しています。
被災や緊急の現場で、坂さんが用いるのは「紙」です。「使ってみると強度があり、木材より安く、世界中にある」と利点を活かし、紙管(しかん)を柱と梁(はり)にし、布をカーテンのようにかける、「間仕切りシステム」を開発しました。今年発生した能登地震でも発生後に、石川県内の各地にこれらの設備を送りました。体育館のような広い避難所で、ひとまず人々が個人空間を確保できることにつながっています。
授業では、「間仕切りシステム」に加え、同じく坂さんがデザインした「透明トイレ」なども紹介しながら、それぞれの作品の背景にある人々の願いや思いを話し合いました。坂さんの職業に対する考え方や社会のために役立ちたいという生き方に触れて、今の自分たちが社会のためにできることについて考えることができました。これからも、自分が社会の一員であることを忘れず、日々の生活を過ごしていってほしいと思います。