1.学校日記

6月20日(木) 3年生道徳「命のトランジットビザ」

 3年生の道徳の授業では、“東洋のシンドラー”と呼ばれた外交官、杉原千畝さんにまつわる「命のトランジットビザ」という資料をもとに、世界平和と人類愛について考えました。杉原千畝さんは、第二次世界大戦中、日本領事館領事代理として赴任していたリトアニアのカウナスという都市で、ナチス・ドイツによって迫害されていた多くのユダヤ人にビザを発給し、彼らの亡命を手助けしたことで知られています。

 しかし、杉原千畝さんの行動は、当時の日本政府の方針に背くものであり、地位を失ったり、場合によっては自身や家族が危険な目に合ったりすることも考えられました。授業では、自分が杉原さんと同じ立場なら、ビザを発行するか?発行しないか?で議論をしました。

「自分の行動で人の命を救えるなら、迷わず発行すべきだと思います。」

「家族の安全を第一に考えるべきです。発行はできません。」

「私は、目の前にいるユダヤ人を放ってはおけません。だから発行します。」

「発行すれば自分も、日本も安全を脅かされるかもしれない。発行できません。」

この議論だけでも、杉原千畝さんが大きく葛藤したことが伺えます。様々な意見が交わされ、一人一人学びを深める1時間となりました。世界の平和のために、自分だからこそできることを見つけて、進んで取り組んでいってほしいと思います。

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