1.学校日記

10月10日(木) 3年生道徳「二通の手紙」

 法やきまりは、人々が幸福を守るために存在しています。「きまりを守ることは大切」。それは誰もがわかっていることですが、時として守るべきか否か葛藤する場面もあると思います。

今回の3年生の道徳「二通の手紙」の話も、きまりを前にして葛藤する人物の話でした。動物園の入園係をしていた元さんは、勤勉な働きぶりも評価され、定年後も動物園で臨時職員として働くことになっていました。ある日、入園終了時刻が過ぎてから幼い姉弟がやってきました。入園時刻を過ぎていること、さらに規則では保護者と同伴でないと入園できないことになっていましたが、元さんは事情を察して二人を入園させてしまいます。ところが、閉園時刻を過ぎても姉弟は戻ってきません。園内の職員総出で二人の捜索し、二人で遊んでいるところを無事に発見され、事なきを得ました。数日後、姉弟の母親から謝罪と非常に感謝している旨の手紙が届きます。一方、上司からは今回の件を受けて懲戒処分(停職)の文書を受け取ります。元さんは「この年になって初めて考えさせられることばかりです。この二通の手紙のおかげですよ。また、新たな出発ができそうです。本当にお世話になりました」と語り、退職する——という話でした。

授業では、心情メーターを使い、元さんの行動は理解できるか?理解できないか?について意見交換をしました。「子供たちの安全を考えるなら規則は守らなくてはいけない。」「規則は規則でも、人として情も大切にしたい」「元さんや誰かが子供たちに付いていってあげられなかったかな。」など、互いの意見を積極的に伝えていました。

法や決まりを主体的に守るとともに、よりよい在り方についても進んで考えられる人であってほしいと思います。

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